ヨシとは

 

ヨシ、それは日本のスーパー植物  

環境をまもるヨシ、文化をまもるヨシ。二刀流、三刀流のスーパー植物。

 

紙や糸や繊維として、産業にイノベーションを起こそうとしているだけでなく、ヨシはもともと優れたチカラを持っています。光合成により空気中の二酸化炭素を吸収、酸素を生成して地球温暖化を防ぐだけでなく、土中や水中の窒素やリンを吸い上げて成長するため、水質浄化の作用もあるヨシ。河川敷を侵食から守り歴史的景観を維持したり、生態系を保全したりする役割もあります。

季節によって漢字が変化していきます。一般的に使用される「葦」の字は冬の姿を指しています。また、「アシ」とも呼ばれますが、「アシ」は「悪し」で演技が悪いので「善し」と呼ぶようになりました。「ヨシ」も「アシ」も同じものです。

雅楽、篳篥の音色とヨシ 

篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつ)部分には当法人が2024年度より刈り取りを行う大阪府高槻市鵜殿地区のヨシが最適とされ使用されています。歴史は平安時代からと古く、現在もここ鵜殿地区のヨシでなければならないとされております。当法人は地元の方々の了承を得て雅楽の篳篥用ヨシを刈り取り終えた後に産業用のヨシを刈り取っています。

鵜殿とは

「鵜殿」の地名は、古くは平安時代にさかのぼり、紀貫之 『 土佐日記 』 で承平5年2月9日「こよひ、うどのといふところにとまる」と記されているのが初めてです。

鵜殿一帯は、古くは「宇土野」「鵜戸野」とも書かれ、江戸期では「烏丸家領」及び「高槻藩領」、明治 22 年の尊名で島上郡「鵜殿村」とされ、現在は大阪府高槻市道鵜町と上牧町となっています。日本で最も大きな湖「琵琶湖」から瀬田川・宇治川を流れ、京都と大阪の府境で宇治川・木津川・桂川と合流して淀川になります。

鵜殿のヨシ原はこの淀川の高槻市右岸に位置し、長さ 2.5km、最大幅400m、面積75haあり、甲子園球場の約 18 倍の広さになります。

ヨシと産業

茅葺屋根(ヨシ以外にもススキなど他の植物も使われます)
茅葺屋根(ヨシ以外にもススキなど他の植物も使われます)
簾(すだれ)葦簀(よしず)などの日よけ材
簾(すだれ)葦簀(よしず)などの日よけ材

ヨシは茅葺屋根や、簾・葦簀など日本の家屋に欠かすことのできない植物でした。ヨシそのものが建築物や日よけに使用できるということは天然のUV効果や雨風を凌ぐ強度があります。現在は海外製品の台頭や、住宅環境が変化し、産業資材としてヨシ原を管理されていた方々が減少しています。ヨシ原の元々の姿である「産業が環境を守るサイクル」をもう一度構築し、新しいヨシの使い方を皆さんと考えながらイノベーションを行って参りたいと思います。

ヨシのイノベーション例

ヨシの繊維化途中
ヨシの繊維化途中
ヨシ繊維と綿を混紡した糸「reed yarn®」※reed yarn®は株式会社アトリエMayの登録商標です。
ヨシ繊維と綿を混紡した糸「reed yarn®」※reed yarn®は株式会社アトリエMayの登録商標です。

当法人の正会員でもある株式会社アトリエMayは「ヨシをヨシとする商品計画」をテーマにヨシの製品化に長年取り組んでいます。従来はヨシ紙を照明にしたり、文具としてデザインする等商品企画をメインとしておりましたが、現在はヨシを繊維化する自社工場を設立し、ヨシそのものを環境負荷の少ない方法で繊維化に成功しています。ヨシを加工した商品は他にも存在しますが、特徴としては抗菌性や消臭効果がヨシ繊維そのものから認められており、ヨシ繊維の混合率を30%以上とすると糸や紙になった場合にも抗菌性が認められています。

日本古来から続くヨシの文化を個社として取り組むだけでは、限界があり「地域の水辺の創造」を目指すためには様々な地域で新たな製品・繊維工場が生まれ日本のヨシ文化がより一層広がっていくことを願いこの法人を立ち上げました。